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社債BACKLOG 2005年1−3月
3月25日
★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
起債市場は、年度末に向けてお休み。新年度入りしてからの、定例銘柄を中心とした起債の活発化が楽しみである。
3月18日
★ 公募債新発 2銘柄200億(サムライ債を除く)
例年であれば、前週に書いたように、年度内払い込みギリギリのタイミングでの起債はないが、今年度はまさに特徴的な銘柄が駆け込みの起債を行った。銀行劣後債と総合商社の仕組み債各100億円である。
第三銀行の劣後債の払込は、3月31日とまさにギリギリのタイミングである。前週11日に東海財務局より内部管理態勢に問題があるとして業務改善命令を受けたところであり、起債観測が後退したところであった。年度末ギリギリで劣後債の起債を駆け込んだところを見ると、自己資本比率水準の確保に必要な起債であったのかもしれない。なお、主幹事はみずほインベスターズ証券であり、公募社債の引受主幹事としては、随分久しぶりの登場となっている。
3月11日
★ 公募債新発 13銘柄2870億(サムライ債を除く)
実質的な年度内の起債市場最後の週である。日程的には、もう数日ローンチ可能だが、前年度も3月15日が最後であった。この週の彩ったのは、銀行劣後債870億円と、総合商社の仕組み債150億円である。公営企業金融公庫10年債も目立たなかった。商社といえば、双日ホールディングスの起債見送りが、イベントとしては要注目であろう。
この週では、エルピーダ・メモリとイー・アクセスの、BBBゾーンの起債がいずれも5年債と7年債の2本立てで計1300億円あった。いずれも半導体・通信といった業態であって、新顔というところが興味深い。いずれも当初の起債予定より増額となっているものの、本当に年限は大丈夫だろうか。前者は、1999年12月に日本電気株式会社と株式会社日立製作所のDRAM事業部門を統合して設立された企業で、半導体市況のブレの大きさを考えると、スワップ対比+70bpや+90bpといったスプレッドも、十分なものとは思えない。単純な格付け対比でスプレッドを論じるべきでないことは、格付水準からは明らかであろう。一方、イー・アクセスは、ADSLの提供業者として、個別プロバイダーに卸で設備を提供する手法が成功したものの、FTTH化の流れの中で本来事業の先行きが懸念されるだけでなく、携帯電話等事業の拡大企図もやや疑問視される状況であり、遅すぎた普通社債発行であろう。スプレッドこそスワップ対比+118bpや+160bpと厚くなっているが、移り変わりの激しい業界なだけに、投資に対する安心感は乏しい。
3月4日
★ 公募債新発 5銘柄360億(サムライ債を除く)
カレンダーが3月に入ると、今年度の起債市場も終りが見えてきたかという気にもなる。払込日程等を考えると、あと10日もないのであるが、地銀の劣後債やUFJ関連銘柄等まだ暫く起債市場には、動きがありそうだ。
この週に条件決定した地銀の劣後債は、愛媛銀行の1本のみ。基本的に地銀の劣後債は、2月17日に条件決定した中京銀行の2本立ての片方を除いて、5年目以降に期限前償還条項が付されている。こういった条件決定の仕組み、特に変動金利のステップアップ幅については、金融庁のガイドラインに左右される。今回の地銀の劣後起債ラッシュは、暫く続くようであるが、従来、地銀の劣後ニーズを満たしていた生命保険会社が融資姿勢を変更したのかどうかは注意であろう。また、必ずしも地銀の劣後債全般が順調に消化されているのではなく、複数の銘柄が募残となっているようである。追随の案件も、年度末が近づく中では、証券会社もポジション・リスクを考えて、慎重なプライシングを余儀なくされるのではなかろうか。
2月25日
★ 公募債新発 8銘柄2350億(サムライ債を除く)
第1回から第7回といった若い回号の起債が目立つ。実際、2銘柄を除いた1950億円と大半を占める。これが、ドン・キホーテのように、純粋に新顔ならば、新しい発行体として評価できるのだが、成田国際空港は発行体の組織変更によるものであり、三菱東京フィナンシャルグループも実質的には、東京三菱銀行時代からの四半期定例起債の延長線上にある。荏原・住友重機械工業といったメーカー系の起債も要注目であるが、格付けはいずれもBBBゾーンに留まる。
成田国際空港については、株式会社化後として初の起債であり、ようやく主要三大国際空港の債券が「社債」として揃ったところである。政府出資の特殊法人でも、民間からの出資を集めるために株式会社形態を採用した場合は、財投機関債であっても、自己資本比率規制においてソブリン扱いとならない。折りしも、中部国際空港が開港した時期の起債となっている。近隣では、セントレア人気にあやかって、合併後の市の名称を住民を無視し、「南セントレア市」(南を冠することでわかるように、空港は隣である)とする動きもあったが、市の名称にケチが付いた後、住民投票の結果、合併は反対多数で消滅してしまっている。比較してみると、成田国際空港は、よほど成長した趣である。しかし、こういった大規模な国際空港が、大都市圏に3つも必要なのだろうか。地方からのアクセスの問題や、空港利用料金水準によって、今後、優劣が見えてくるかもしれない。
2月18日
★ 公募債新発 9銘柄1100億(サムライ債を除く)
銀行(及び持ち株会社)の劣後債やJR・ガスといった公益セクターの条件決定が多く、もっとも短いもので7年債で、大半の1000億円が10年以上という珍しい年限構成。もっとも期限前償還条項の付いた銀行劣後債や、元本が消費者物価指数に基づいて変化する(償還時は100円のフロア保証あり)物価連動債については、必ずしも単純な10年債と同等に考えるべきではない。
広島ガスの15年債と東京ガスの20年債という、超長期ガス銘柄の登場した18日は、要注意の展開。いずれもクーポンの絶対水準で消化されているものの、超長期ゾーンの雰囲気は、容易に変化する。今回はGDPの予想外の悪化による超長期ゾーンの金利急低下に支えられているが、ガス業界の超長期年限は、電力債以上に慎重になるべきだろう。格付けの安定性は格段に異なる。ちなみに、2003年5月に条件決定した東京ガスの20年債のクーポンは、1.01%であった。これを超長期の金利低下余地と見るか、それとも金利変動幅の大きさと見るかで、今回起債の評価は大きく分かれよう。
2月10日
★ 公募債新発 16銘柄2775億(サムライ債を除く)
前週の反動か、4営業日しかないのに、条件決定本数・金額とも大きい。銀行債・財投機関債では700億円と1/3以下で、むしろJパワー・豊田自動織機といったAA+銘柄のまとまった起債が大きい。また、ニッシン・オリックス(個人向け)・ダイヤモンドリースと、ノンバンクも活発になっている。
Jパワー・豊田自動織機の2社は、2年限ずつで4本の条件決定であったが、電力卸売のJパワーが年限が長くても問題ない消化状況であったのに対し、豊田自動織機はトヨタグループという位置づけであっても、やや10年債は敬遠気味。スプレッドもタイトに映ったか。ただし、Jパワーの20年債については、スプレッドよりも絶対金利水準の効果が大きい。2.1%を越えるクーポンというのは、魅力的に映ろう。まだまだ長期金利の大幅な上昇は見込み難いようである。
2月4日
★ 公募債新発 2銘柄500億
月末の経済指標・月初の10年長国入札を意識してか、起債市場は、様子見で電力債2本のみ。
電力債は参照国債銘柄の償還タイミングを考慮すると、表示されているほどの、実質的な国債対比スプレッドは存在しない。
1月28日
★ 公募債新発 9銘柄1860億(サムライ債を除く)
銀行劣後・電力債・財投機関債が当面の起債の中心か?銀行劣後債600億、電力債200億、財投機関債360億で、起債金額の太宗を占める。中部電力債は、相変わらず荒っぽい。主幹事指名公表から、条件決定までが短い。しかも、国債と償還タイミングを合わせると、随分タイトな条件だ。
また、ノンバンクの起債の動きも、アコムが続く。消費者金融の10年債は、やや手が出ない投資家も多いのだが、メガバンクグループの系列化が進む今こそ、起債の絶好のタイミングか。一方で、新宿に本社のある大手の身の振り方も期になるところ。
この週の注目は、実は、JR東日本債。特定回号に対して実質的ディフィーザンスを適用する等で、従来の投資家重視・市場重視と見られていた傾向が、急速に変化しつつあるようだ。一般担保付から無担保・社債管理会社不設置に変更してから、徐々に普通の発行体に成り下がりつつある。今回の起債も7年債・20年債と年限バランスは良いのだが、7年債のT+6bp、20年債のT+11bpは、ややタイト過ぎよう。7年債は初めてということで、中央の年金系資金が積極的に購入していたようだが、実は、7年債も20年債も募残が生じている。JR東日本で募残というのは、古くからの市場参加者にとってみれば、とても残念な出来事ではなかろうか。
1月21日
★ 公募債新発 14銘柄3110億(サムライ債を除く)
銀行劣後・電力債・財投機関債と大物の動きが活発に。銀行劣後債850億、電力債700億、財投機関債560億と起債金額は大きい。
また、ノンバンクの起債の動きも、日産FS・オリックスと目立つ。
中でも、ソフトバンク債2本立ての計400億は、どう見てもタイトなプライシング。3年債のL+90bp、5年債のL+130bpであるが、そもそもこの発行体が、デットで調達することをどう考えるか。事業内容の変遷を考えると、エクイティ銘柄だ。発行体のこの数年やってきたことを、投資家もアレンジャーも良く考えるべき。今、投資家が購入するからというだけで、アレンジする証券会社は、引受審査のあり方も含め、会社の信頼性をよく考えた方が良いのではないか。
1月14日
★ 公募債新発 6銘柄1950億
ようやく公募債の新発マーケットが動き出す。
財投機関債400億、銀行社債1000億で金額は大きい。
アイフル7年債のL+20はタイト。しかし、丸紅債(5年 L+23 7年 L+32)は、よりタイトか。1/4公表のJCRによる格上げ(BBB+ → A−)の直接の効果。

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