- 社債BACKLOG 2005年10−12月
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- 12月22日
- ★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
- 起債市場は、年末に向けてお休み。年明けの起債活発化が楽しみである。
- 12月16日
- ★ 公募債新発 2銘柄 1,000億円(サムライ債を除く)
- 合併で名前こそ変わったものの、三菱UFJフィナンシャルグループ(フィナンシャルがダブりだけど)の3年債と5年債のみ。その後は、起債市場は年末モードでお休み。
- 12月9日
- ★ 公募債新発 15銘柄 3,950億円(サムライ債を除く)
- 財投機関債2,000億円、電力債500億円に、シニアと劣後を合わせた銀行社債が1,150億円の3カテゴリーでほとんどを占める展開。それ以外は、7年の商社債に10年(!)のノンバンク債、唯一、5年の昭和電工債がメーカー社債といったところ。
40年の財投機関債の登場には賛否両方あるが、年金・生保といった超長期の負債に見合った資産を購入する投資家がある以上、登場は自然な動き。むしろ財務省は、国債の発行年限について、中途半端な20年債を増やすのではなく、30年債を本格的な年限として育てるべきなのではないか。先進国の中で、20年債をメインとし、30年債を継子のように扱っている国はあっただろうか。ようやく買入やオペの対象とする準備も始まったようだが、未だにイールドダッチ入札でプライシングしているようでは、市場における価格発見機能の活用という観点では、いかがなものか。
- 12月2日
- ★ 公募債新発 7銘柄 950億円(サムライ債を除く)
- 北陸・中部の電力債とJR東日本債とで550億円と過半を占める展開。他に、鹿島・三井不動産と旧三業種の中で生き残った大手が、やや長めの起債。
鹿島と三井不動産は、建設・不動産といったバブルの影響をもっとも受けた業種の中で、生き残った大手である。しかし、いずれも格付けはA-(R&I)格であり、5年債は良いとしても、7年・10年という年限は、やや長くはないか。足元の状況がバブルの再燃とは思わないが、都心の地価動向等を見ると、過去の傷もまだ癒えぬまにという感が強い。建設・不動産については、バブルの負債で未処理の案件も残っており、虚偽設計書による問題も、今後の個人向けマンションの売れ行きには、暗い影を投げかける。やや慎重に臨みたいところだ。
- 11月25日
- ★ 公募債新発 14銘柄 1,820億円(サムライ債を除く)
- 電力債が東北電力と個人向け債5本で、総計1,020億円と最大勢力を占める。それ以外には、双日、日清オイリオグループ、エルピーダメモリと、JCR単独格付け銘柄が並んだ。
個人向け電力債は3年債と4年債で、中央三電力の一翼を担う関西電力のみが4年債。沖縄電力は20億円と小額の起債で、今年に入っての公募社債最小記録を更新。やはり注目は、JCR格付け銘柄であろう。A−格からBBB−格までの幅があり、年限も5年・7年となっているが、スワップ対比のスプレッドは+15bpsから+150bpsと10倍水準までの幅になっている。発行金額・業種特性・企業認知度といった要因でスプレッド差を説明することは可能だが、業績のアップダウンが激しい半導体メーカーの7年債と、過去の負債を完全に消却しきったとは思えない総合商社の5年債とでは、どちらを選ぶかは、やや「究極の選択」であるかもしれない(どちらも手を出さないという保守的な投資家が多かったのでは)。それでも、2%を越えるクーポンの絶対水準を魅力的と考える投資家も少なくはないだろう。国の財政状況を考えれば、30年超長期国債と同程度の利回りが得られるBBB−格の総合商社債も、時価評価の影響を考慮すると「究極の選択」であるのかもしれない。いずれにせよ、購入してから30年後も投資の第一線にいる担当者など、存在しないのだが。
- 11月18日
- ★ 公募債新発 9銘柄 2,400億円(サムライ債を除く)
- 九州電力・NTTの公益企業1,000億円等で、AA格以上の高格付けが1600億円。それに、個人投資家向け300億円と、セイコーエプソンの初物500億円というイメージ。
発行金額は公益企業2本で大きく稼いでいるが、個人投資家向けの起債が面白い。この後11月恒例の個人向け電力債が控える中で、ソフトバンク債(”福岡ソフトバンクホークスボンド”)は利回りの高さ(3年で1.36%!)と、懸賞で需要を喚起している。購入者全員に福岡ソフトバンクホークスのマスコット人形とマグカップをプレゼントする他、抽選で来年の開幕戦の入場券やホテル宿泊券が当たるのである。引受証券は主幹事の新光証券の他SBI証券もあるが、更にネット取引のイー・トレード証券が入っているところが注目である。ネットで社債購入が申し込める(実際には、イー・トレード証券では、ネット申込のみ)というのは、個人投資家による債券購入に一つの方向性として面白いかもしれない。
- 11月11日
- ★ 公募債新発 13銘柄 2,651億円(サムライ債を除く)
- 財投機関債601億円、豊田自動織機&JR東海の中部銘柄900億円に加え、ノンバンク3本300億円と、本数・金額とも多い週となった。
相変わらず消費者金融各社は、横並びの意識から抜け切れていないようだ。月曜のアコム、木曜のアイフル・プロミスと、順繰りの登場。年限こそ5年・6年・7年と変えてはいるものの、中期ゾーンという意味では一緒。特定の大手銀行系列に入ったこともあるが、行動パターンは代わらないということか。従来存在したノンバンク・プレミアムと呼ばれる格付け対比厚めのスプレッドは、かなり縮小しているように見える。金利上限や多重債務問題の影の薄い今の起債であるからか。
- 11月4日
- ★ 公募債新発 1銘柄 100億円(サムライ債を除く)
- 個人投資家向け電力債100億円のみの寂しい週。長期国債の入札と文化の日のお休みのせい?
個人向け電力債は、営業地域の富裕層に安定的なニーズがあり、消化には苦労しない。状況によっては、買換えではなく、ニューマネーを投入しないと受け付けてくれない支店もあるようだ。しかし、金利上昇懸念がある中で、幾ら銀行預金対比有利と言っても、国債対比でほとんどスプレッドがない電力債に対するニーズは、いかがなものか。基本はバイ&ホールドの個人投資家だが、それで良いのか?個人向けの金融商品多様化が進んで然るべき。
- 10月28日
- ★ 公募債新発 9銘柄 1,690億円(サムライ債を除く)
- 財投機関債1,090億円・電力債200億円以外は、JCRでBBBゾーンの起債ばかり。BBB銘柄は、いずれも主幹事として、大和証券SMBCが加わっている。
政策金融機関の見直し論議が始まっている中で、複数の類似機関との統合か、それとも、対象の中小企業をより明確にして国民生活金融公庫との住み分けを峻別するか、といった論議になっている中小企業金融公庫と、独自の位置づけを明確にされようとしている公営企業金融公庫とでは、今後のあり方も含めて位置づけが異なるようだ。政策金融機関の見直し論議は、小泉改造内閣の誕生で一層進むものと思われるが、中でも財務大臣が留任したことの意味合いは大きそうだ。谷垣大臣が官僚の主張に屈し政策金融機関改革が鈍るようなら、小泉改革の後継者には不適格という烙印を押されかねないのである。
- 10月21日
- ★ 公募債新発 8銘柄 2,020億円(サムライ債を除く)
- 銘柄数は前週に半分以下で多くないが、財投機関債570億円・銀行劣後債500億円・電力債300億円で、金額としては2,020億円の積み上がり。高格付けの起債だけではなく住友不動産や石川島播磨重工業といったBBBゾーンの起債も登場。ブックを持つ主幹事は、野村・大和・日興といった旧四大証券に加えて、みずほ証券といったところ。特に、公的に近い発行体となるとこれら4社が強い。
新生銀行は、10年固定金利の劣後債で500億円を調達。旧日本長期信用銀行の影もなくなり、むしろ普通銀行としての路線強化が目立つ。地下鉄等でのATM設置や、ノンバンクへの出資等積極的な動きが見える。長銀の破綻で被害を蒙った債権者・出資者から見ると、ファンドが挙げた収益も含め、すっきりとはしないところ。10年固定で2.01%というクーポンは、BBB+格の社債には珍しい国債対比+44bpsというプライシングであるが、業績の好調さと絶対金利水準の確保もあって、消化には支障ないようだ。銀行債務における優先債務と劣後債務の意味の違いは、なかなか投資家には理解されないままであり、格付けの機械的なノッチ差付与についても、依然、的確な説明はない。
- 10月14日
- ★ 公募債新発 19銘柄 3,400億円(サムライ債を除く)
- 金額計では前週を下回るが、一日の集中度合いという意味では、10/14の金曜日が圧倒的。1日に2,400億円という金額は、1銘柄で1,000億円といった起債があれば違和感はないかもしれないが、15銘柄で積み上げてというのは、なかなか見られることがない。1日で10銘柄を超えることは、1年に数日あるかないかなのである。財投機関債は合計1,950億円と半分以上を占める。
大量起債の中で、主幹事証券に野村・日興・大和といった大手証券の名前が多い。みずほ・三菱UFJといった銀行系大手を加えると、圧倒的である。外資系も一部銘柄で単独引受を行ったりしているが、まだ存在感は小さい。注目すべきは、オリックスの5年債300億円。ようやく海外系格付会社の評価も安定しつつあり、新光証券とモルスタを主幹事とするシ団案件である。A+(R&I・JCR)格という評価で、スワップ対比+13.5bpsというスプレッドは、メーカーの起債と比べるとやや広めに見えるが、発行量の多いこの銘柄に限っては、順当な水準であろう。むしろ金利の上昇懸念を考えると、決して十分なスプレッドではないのではなかろうか。
- 10月7日
- ★ 公募債新発 17銘柄 4,866億円(サムライ債を除く)
- 起債市場の再開は、近鉄の個人向けでおとなしく始まったかに見えたが、その後、週の後半は銀行社債1,000億円・財投機関債1,666億円に、JR・Jパワーといった公益事業社債1,150億円と、大量の起債。株価変動によって金利もブレていたが、四半期の頭ということで、皆さん大忙し。
今週の注目としては、同一日に条件決定した同様の銘柄が、同じクーポンを採用する組み合わせが、4つもあったのが珍しい。相手を意識して、微妙に条件を変えたりすることもあるのだが、クーポンが揃うのは稀。10/6は、JR東日本とJパワーの10年債がともに1.56%クーポンで、20年債がともに2.11%クーポン。東京三菱銀行と三井住友銀行の5年債が、0.86%クーポン。続く10/7は、国民生活金融公庫と国際協力銀行の5年債が、ともに0.87%クーポン。いずれも、ほほ同等の格付けであるのだが、条件決定のタイミングが近くないと、実際には、難しい。
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