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社債BACKLOG 2006年4−6月
6月30日
★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
6月23日
★ 公募債新発 4銘柄 1,500億円(サムライ債を除く)
3月決算企業の株主総会シーズンを迎えて、事業債は完全にお休み状態。結果、条件決定銘柄は、すべてが財投機関債となる。同じAAA(R&I)格でも、高速道路保有・債務返済機構の10年債の国債対比スプレッドは+26bpsで、公営企業金融公庫の10年債は同対比+18bps。格付け水準の問題もあるが、結果として売れないなら、スプレッドはタイトでも一緒か。
高速道路保有・債務返済機構は、同日に10年と30年の財投機関債を募集したが、スワップ対比で海外の機関投資家の需要が見られた30年債に対し、10年債については厳しい販売状況。一方、公営企業金融公庫10年債は、スプレッドを前回10年債の4月募集時より+8bps厚くしたものの、投資家の見送り姿勢は強く、苦戦。政府系金融機関改革の中で、既存の債券には“所有者の利益が不当に侵害されないようにする”とされるものの、暗黙の政府保証のような、市場参加者の期待といった漠としたものについては、制度の具体性を見極めないと判断できない。しかも、承継機関が、地方公共団体の共同設立となると、リスク・カテゴリーは、政府関係機関債ではなく地方債になりかねないことも、需要の抑制材料となっている。
6月16日
★ 公募債新発 12銘柄 1,860億円(サムライ債を除く)
ワールドカップと株安のために、何となく起債市場に盛り上がりが欠ける。九州の地銀劣後債やビール会社の社債は、なぜ足並みそろえて出てくるのだろう。何事も個性ですよ!
この週の起債でクーポンの絶対値を比較すると、新光証券の12年劣後債(当初)2.73%がトップで、その後に、日本郵船の20年債2.65%、琉球銀行10年劣後債(当初)2.39%、大阪ガス20年2.33%、日本郵船10年債2.06%となり、2%超のクーポン銘柄だけで、起債金額は630億円になる。こう並べると、福岡銀行の劣後債の当初クーポンが、5年スワップ金利+32bpsという水準で1.77%になっているのは、幾ら地銀劣後債について安全性が高いという神話を信じたとしても、随分、物足りなく見えるだろう。
6月9日
★ 公募債新発 10銘柄 2,280億円(サムライ債を除く)
月曜日を除いて、満遍なく条件決定が行われたものの、本数・金額ともに、金曜日に集中した感が強い。10銘柄2,280億円と本数・金額ともに前週の約半分といった量である。電力債が1,100億円と約半分を占め、それに財投機関債780億円が乗った形である。
特に、電力債に関しては、火曜日に沖縄年、木曜日に九州と来て、金曜日に中部に加えて、午後に突然の東京と畳み掛ける展開である。引受ける証券もどうかと思うが、ターゲット水準に金利が達したのだから、やむをえないと言う判断だろう。結果、在庫が週末を跨ぐことになったようである。電力債・財投機関債・地方債といった高格付けセクターは、金利上昇の影響を受けて、顕著にスプレッドが拡大している。新発電力債については、国債対比+13bpsに拡大した後、安定しているが、東京電力の惨状を考えると、次の起債は同水準では難しいかもしれない。共同主幹事の顔触れと今年4月以降の電力債のパターンを考えると、みずほ証券が突っ込んだ水準を提示して、残りの2社を募残の道連れにした可能性が高い。クーポンが2%割れで行けるという水準での急な起債運営は、シ団証券のみならず、投資家サイドも準備不足となった感は否めない。前月に続いての調達に、市場は食傷気味であった。
6月2日
★ 公募債新発 23銘柄 5,200億円(サムライ債を除く)
起債シーズンの到来である。5営業日フルにあった週なのに、実質的には、2営業日で大半のイシューの条件決定を行ってしまっている。10年長期国債の入札や経済指標の発表によって相場が落ちつかない日の条件決定を、避けているためなのであるが、そもそも、スプレッドが日中の金利変動で容易に消えてしまう程度しかないことが問題。
最近、地方債や電力債といった高格付け債のスプレッドが、金利水準の上昇を受けて拡大している。4月にそれまでの国債対比+7bps程度から+10bpsへと拡大した新発10年債について、ついに同対比+13bps水準にまで拡大した。同様に、AA(R&I)格のJR東海や東邦ガスも、同じスプレッド水準となっている。また、福祉医療機構の財投機関債も、10年で国債対比+20bpsとなっており、スプレッドの厚くなった印象を裏付ける。
5月26日
★ 公募債新発 4銘柄 550億円(サムライ債を除く)
3月期決算企業の決算発表は峠を超えた。もっとも6月の株主総会までは積極的に動かない会社も多い。結果として、4銘柄550億円と寂しい展開。もっともすべてが、メーカーによる起債ということで、今後の展開に期待が持てるのか
先行きの金利上昇見通しは後退。10年金利が1.8%台に押し戻される中ではあるが、5年の金利は未だに1.4%程度と、大きく過去数年のレベルを越えている。この週の起債は、メーカーによる中期債。格付けが、R&IのBBB+格から、JCRのBBB格までの狭い範囲に集中し、スワップ対比で+32〜54bpsの範囲のスプレッド。一年前(5年国債金利は0.4%台)なら、国債金利と同水準以上のスプレッドと喜んだところだが、現状では、国債金利が1.4%程度で、国債スワップ間のスプレッドを考慮すると、+50〜70bps程度の評価で、国債金利の半分といったところ。スプレッド・テイカーの需要がいずれの銘柄にも集まった模様だが、金利上昇した際に説明できるほどの、厚いスプレッドであったかは疑問。
5月19日
★ 公募債新発 8銘柄 1,400億円(サムライ債を除く)
3月期決算企業の決算発表もあって、起債市場は大人しい。電力債・個人向け債・財投機関債・銀行社債にメーカーが少しといった展開。
電力10年債のスプレッド水準は、国債対比+10bpsで膠着状態。市中での消化を優先すれば、若干拡大させるべきなのだろうが、横並び慣習の残る発行体の面子として、率先しての拡大には及び腰の状況。ーポンが2%を割り込む状況ならば、スプレッドの水準を慎重に考えるべきだろう。ちなみに4月以降になって、10年以上の債券募集を行っていない電力会社は、中国・四国・沖縄の3社のみ。広島銀行の7年債は劣後債でなく、シニア債。A−(R&I)格で国債対比+35bpsのスプレッドは、同格付けのあおぞら銀行債(5年)が4月に国債対比+27bpsで散々な結果であったことを思うと、ましにはなっているか。それでも、投資家の積極的なニーズが集まるかと言えば、やや微妙な水準である。
5月12日
★ 公募債新発 4銘柄 1,000億円(サムライ債を除く)
10年金利が2%に突っかける展開となったことから、起債市場は慎重な展開が継続。3銘柄は10年電力債で、残りもJR東海の20年債と公益サービス企業のみ。
電力債のスプレッド水準は、試行錯誤が続いている。いずれの10年電力債も、国債対比+10bpsの条件設定となっているが、金利の大きく変動するような局面では、根元にある国債金利がブレるのだから、スプレッドの1bpくらいは容易に変動してしまう誤差の範囲内である。発行体サイドは少しでもタイトな条件をと考え、一方、投資家の方も、少しでもスプレッドの厚い銘柄をという要求が、より強くなる。なってしまう。こうして、調達・運用の両サイドがサラリーマン的真面目さで条件を詰めるものだから、出来上がりは決して面白くない。金利上昇懸念の中スタートした平成18年度の起債市場が、今ひとつ盛り上がらないのは、投資家の購入意欲を引き出せていないことに尽きるのではないか。主幹事証券会社の工夫、発行体への説得による魅力的な起債条件の実現が今こそ必要なのではなかろうか。
5月5日
★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
4月28日
★ 公募債新発 8銘柄 2,200億円(サムライ債を除く)
4月の起債市場を破壊した要因は複数あり、量的緩和政策の解除による金利上昇懸念の他にも、起債市場に内在する要因が複数確認されている。まず、銀行社債の大量発行である。中でも、金融債発行からシフトしたみずほコーポレート銀行債とあおぞら銀行債の合計2,500億円が、中期の銀行社債市場を完全に破壊してしまっている。
更に、起債市場の混乱に輪をかけたのが、金利上昇懸念の強い中、長期年限での電力債であった。月初めの超長期年限債が、金利の絶対水準があるからとスプレッドを量的緩和解除前と同水準としたことが、その後の電力債の売れ行きに悪影響を与えてしまった。中期を銀行社債が破壊し、長期を電力債が混乱させたのでは、追随するはずであった財投機関債の出番は厳しい。月末までには、高格付けの電力債・財投機関債でも、10年債には国債対比+10bpsを付けざるを得なかったのである。スプレッドに対する目線が大きく変わったことを、発行体も引受証券も強く意識しなければ、今後の起債は、また細ってしまいかねない。
4月21日
★ 公募債新発 9銘柄 1,460億円(サムライ債を除く)
この週の起債は前週を大きく下回った。銀行社債の条件決定がなかったことに加え、電力債・財投機関債といった銘柄も小額にとどまった。ノンバンクやメーカー等バラエティに富む中で金額が大きくなかったのは、長期金利が一時2%に乗ったものの、その後急落する等、一本調子の金利上昇が予想できず、高金利下での起債を手控えたとみるのが正当だろうか。
注目のものを挙げると、まず、トヨタファイナンスの10年債であろう。元来、中期と超長期の起債が中心で、10年債は今回が初めて。日本国債より高い「6A」(S&PのAAA格とMoody'sのAaa格)銘柄であるが、流動性等を考慮して国債対比+10bpsのスプレッドが乗っている。高い格付けに加えて、条件決定のタイミングからクーポンが2%を越えたことで、生保や信託といった中央の機関投資家等により、順調に消化した模様。次に挙げるのは、ウッドワンの5.5年債。社債の発行年限を整数倍にしなければならないという規則はない。しかし、投資家の管理を考えると、あまりユニークな年限設定は困り者である。しかも、5年以下と以上とで意味合いの異なる場合もあるので、5.5年という設定は、発行体の都合とは言え、やや投資家フレンドリーさを欠く。しかも、格付けはR&IのBBB−格と、一般的な投資家の保有下限である。
4月14日
★ 公募債新発 12銘柄 5,030億円(サムライ債を除く)
銀行社債が優先・劣後合わせて3,700億円と、7割以上を占める。他には、引き続き、電力・鉄道・ノンバンクといったところで、メーカーや財投機関債の起債は見られない。
金利水準の上昇を受けて、やや急いだ感じの起債。特に、14日の金曜日には、鉄道債・銀行債の一部が集中し、一日の条件決定金額は2,630億円に上っている。銀行債の発行のうち、2,500億円となるあおぞら銀行債及びみずほコーポレート銀行債は、金融債からのシフト。今後の起債量・タイミングによっては、社債発行に関する統計へ大きな影響を与えることになろう。また、住友信託銀行の劣後債は、金利上昇局面で、厚めのスプレッドを付した結果、20年債のクーポンは2.78%に達した。絶対金利水準を意識する投資家にも魅力的な水準となっている。
4月7日
★ 公募債新発 10銘柄 2,000億円(サムライ債を除く)
新年度入りしての起債がはじまり、電力・鉄道・銀行といったセクターを中心に、10銘柄2,000億円の条件決定となった。今後、財投機関債が登場してくると、更に多くの条件決定となろう。
電力は北海道電力15年債と北陸電力12年債で、いずれもスプレッドはほぼ量的緩和解除以前と同程度の水準であった。絶対金利水準の上昇で、投資家のニーズが集まったようだ。近鉄と相鉄については、同じBBB+格で、同年限となった7年債では、近鉄がスワップ対比+34bpsであるのに、相鉄は同対比+35bps。発行額の多さをやや反映したか。なお、スワップ対比のプライシングを行った場合、現状の国債とスワップのスプレッドが開いている局面では、投資家としては、随分と社債の投資妙味が高いように思える。東京三菱UFJ銀行は、5年債と10年債の組み合わせであった。金利上昇局面で早めに長いところを手当てするという考えと、同時に、金利水準の振れている中期の起債を減らしたという考えもあろう。

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