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社債BACKLOG 2006年7−9月
9月29日
★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
9月22日
★ 公募債新発 3銘柄350億円(サムライ債を除く)
連休の谷間で営業日の少ない週なのだが、期末払込ぎりぎりの駆け込み案件が登場。地銀の劣後債は予想通りなのだが、三洋信販の単独主幹事案件はやや以外。
三洋信販の起債は、消費者金融業の短中期債を外資系証券が主幹事実績積み上げのため、単独引受で条件決定する典型的なパターン。グレーゾーン金利に関する法案の方向性が決まったところで間隙を縫ってという読みだったのだろうが、その後もアコムが違法な高水準の遅延損害金を請求していたことが報じられる等、メディアの注視は消費者金融業会から離れ難く、当分、ヘッドラインリスクは大きいようだ。
9月15日
★ 公募債新発 8銘柄1,550億円(サムライ債を除く)
条件決定から払込までの日程を考えると、上期末までの条件決定は、ほとんどがこの週までに終わってしまう。東京電力の10年債500億円が最大で、それ以外は、格付けの低い銘柄がやや目立つ展開となっている。
東京電力と三井不動産(R&IでA格)と住友不動産(JCRでA−格)を除くと、残った銘柄は、すべてBBBゾーンか銀行劣後債であった。産業経済新聞社は非上場で届出書方式の起債。印刷工場への設備投資のための資金調達というが、フジサンケイグループにおける位置付けを考える中では、やや躊躇するところである。格付けはBBB(R&I・JCR)格となっているが、SBIホールディングスの3年債は面白い銘柄である。長期の与信については懸念の高い先ではあるが、3年の調達でスワップ対比+110bpsのスプレッドは、魅力的な水準である。
9月8日
★ 公募債新発 13銘柄2,500億円(サムライ債を除く)
そろそろ発行体サイドも投資家サイドも、上期末を意識した動きが目に付きはじめる頃である。一方、金利の先高感は薄れてきており、慌てて起債条件の決定に動く展開ではない。内訳を見ると、銀行社債550億円・電力債200億円・財投機関債400億円と、馴染みの顔ぶれは決して多くなく、むしろメーカーの社債が合計で600億円。
約2年ぶりの東京地下鉄の起債。10年債と20年債の2本立て。昔は格付けも取らないわがままな発行体であったが、民営化ですっかり普通になったようにも思える。ところが、今回は、最終的に決まった10年債のスプレッドこそ、東北電力債と同水準になったものの、途中の段階では、より突っ込んだレンジを示し、発行体としても突っ込む可能性があったらしいのである。格付けはAA(R&I)格と1ノッチ劣るものの、希少性でということらしい。現在建設中の第13号線が完成すると、大規模工事は終了するのであるが、戦前に作られた銀座線をはじめ、古い施設のメンテナンス問題がより意識されて来よう。
9月1日
★ 公募債新発 13銘柄2,830億円(サムライ債を除く)
8月最終週は、毎年起債市場の動く時期である。旧盆の休みが終わって条件決定の準備を詰めると、この時期になるものらしい。電力債は2銘柄400億円、銀行社債も2銘柄330億円(地銀劣後のみ)と振るわず、財投機関債の4銘柄1,550億円が目を引く状況であった。
メーカーの社債も、三菱重工業・レンゴーが各2年限ずつでの条件を決定している。A+(R&I)格の前者は5年債と10年債で、A−(R&I)格の後者は5年債と7年債であるが、いずれもクーポンの水準は1.5%前後のものと2%前後のものとなっている。また、住友商事の10年債は2週間ぶりの登場。前回と国債対比スプレッドはほぼ同水準であるのに、クーポンが約20bpsも低下している。金利水準の低下が顕著に意識させられてしまう。AA+(R&I)格の10年電力債が国債対比+20bpsになっている局面で、10年の総合商社(A+(R&I)格)への与信が国債対比+27bpsというのは、バランスを失しているように見える。
8月25日
★ 公募債新発 4銘柄690億円(サムライ債を除く)
8月に入って、金曜日のみに条件決定が行われるパターンが2週続いた。投資家サイドも発行体サイドも、更には証券会社も、夏休みモードから完全に抜け切れていないということなのかもしれない。
百十四銀行の劣後債は、地銀劣後の典型的な形式であり、今回が初めての公募債ということで、消化に支障はなかった模様。地域で圧倒的なポジションを有する地方銀行についての信頼感は強いが、第二地銀以下の地域金融機関については、少しずつ怪しげな噂も増えつつあるようだ。金利上昇や株価の乱高下といった影響を考えつつ、一月後に迫った上期末決算の着地を睨む時間帯である。
8月18日
★ 公募債新発 1銘柄100億円(サムライ債を除く)
旧盆の休みシーズンで、起債市場はほぼ休み。週初めの停電事故も、通勤ラッシュにぶつかりながら、大事故には至らなかった。
8月11日
★ 公募債新発 10銘柄2,120億円(サムライ債を除く)
先週の起債市場は、旧盆前の駆け込みといった感じで、高格付け銘柄と低格付け銘柄の両極が動いている。AAゾーン以上の銘柄が6銘柄1,700億円と、金額では8割を占める。しかも、中央3電力が10年債で揃い踏みである。一方、残りの4銘柄は、A+〜BBB−といった低格付け。全般に高格付け債については、順調な消化状況となった模様。結局、10年電力債のスプレッドは、国債対比+20bpsで落ち着いてしまうのだろうか。
面白いのは、総合商社の2銘柄。大手の三井物産は10年債で、破綻もあるかという状況にあったニチメンと日商岩井を統合した双日は3年債。格付けがAA−(R&I)格とBBB−(JCR)格と大きく異なるためもあるが、クーポンはなんと2.09%と同じ水準。業績の回復傾向にある双日の方が、投資妙味は高いか?なお、双日・三井物産に加えてゼファーと、単独引受案件が多かったのも特徴。
8月4日
★ 公募債新発 9銘柄2,360億円(サムライ債を除く)
電力債300億円、銀行劣後債(個人向け含む)560億円に、事業債が1,500億円という形である。500億円以上の大型銘柄が花王、三菱東京UFJ銀行(個人向け劣後債)と複数登場したためである。なお、条件決定は8月2日に集中している。国債の入札や休み明けといった要因を考慮するとある程度の集中はやむを得ないとも思うが、発行体にせよ投資家にせよ、メリットに乏しいのではないか。ましてや引受証券にとっても。
花王は、5年債と7年債各500億円ずつという大量起債であったが、投資家の需要は強く消化は良好。格付けがAA(R&I)と高いこともあるが、1981年3月以来の25年ぶりの社債発行という銘柄の希少性であった。唯一懸念材料であったのは、主幹事証券の代表がゴールドマンサックスであったことか。同社が事務主幹事の場合、タイトな条件に決まりがちだという印象を持つ市場参加者が決して少なくないからだ。いずれの年限においても需要調査のレンジ加減での条件決定となったが、レンジの設定自体が配慮されており、タイトという声は目立たなかった。
7月28日
★ 公募債新発 4銘柄 800億円(サムライ債を除く)
7月も下旬になり、学校が夏休みに入ると、自然と電車が空き始め、起債市場も寂しくなってしまう。この週の条件決定は、わずか800億円にとどまる。銀行社債も財投機関債もいない。
条件決定した4銘柄のうち、Jパワー(電源開発)のみが、やや別格の位置付けである。既存の債券も少なく、比較的売れ行きは順調であった模様。クーポンが余裕で2%を越えているというのは、高格付債にとって、良い売れ行きのための大きな支援材料である。残りの3銘柄の5年債のうち、面白いのは南海電気鉄道200億円。格付けは、BBB(JCR)格。スワップ対比+51bpsのスプレッドは決して厚いとは思わないが、金利の先高感が出るか出ないかという微妙な状況では、投資妙味は高い。年金を中心に買いが入った模様である。前回の5年債のスプレッドがスワップ対比+29bpsであったことを考えると、比較的に買い易かったのでは。
7月21日
★ 公募債新発 7銘柄 1,900億円(サムライ債を除く)
ハッピー・マンデーで4営業日しかない週。日銀によるゼロ金利解除によって、一旦の材料出尽くし感も強い。ようやく様々の案件が動き出したイメージだが、条件決定となったのは前週と同数で、金額は1,900億円と前週を下回る。もっとも前週の場合は、みずほコーポレート銀行の1,500億円で金額は嵩上げされているのであるが。登場してきた銘柄は、依然、高格付けゾーンが大半を占める展開である。財投機関債400億円に、電力・NTT・JR債で計900億円。それに銀行社債500億円が加わったというところである。
要注目なのは調達年限であろう。JR西日本が20年債で、公営企業金融公庫が20年債と30年債、それにNTTが10年債と、長期から超長期のウェイトが高くなっている。販売動向として、もっとも評価の高いのはNTTである。国内系の格付会社から格付けを取っていないという姿勢は、引き続きであるが、今後の財務内容の悪化や再編といった状況になった場合には、投資家対応を考えるべきだろう。銀行社債としては、前週のみずほコーポレート銀行債に続き、三井住友銀行の5年債が登場。スプレッドは、格付けがみずほコーポレート銀行より1ノッチ劣るものの、国債対比+27bpsとみずほコーポレート銀行債より1bpの拡大のみ。自己資本比率規制を意識した地域金融機関の買いは入るものの、消化には若干苦戦した模様。特に、出来上がりのクーポンとしては、金利環境の変化とは言え、みずほコーポレート銀行より15bpsも低くなったことで、投資家の購入意欲を削ぐ結果となっている。
7月14日
★ 公募債新発 7銘柄 2,430億円(サムライ債を除く)
日銀によるゼロ金利政策解除をにらんで、神経質な相場展開となり、なかなか条件決定は困難な展開。銀行社債1,500億円と財投機関債630億円とで大半を占める。
銘柄数が少ないのに、金額が大きくなったのは、偏にみずほコーポレート銀行の普通社債1,500億円によるもの。前回の4月債は、相当消化に苦戦し、支店法人営業総動員でのはめ込み活動となったのだが、今回は起債が乏しいタイミングであったこともプラスに作用した模様。同時の条件決定が、国民生活金融公庫に農林漁業金融公庫と、政策金融機関改革で見直し対象となっている政府系金融機関で、20年の農林漁業金融公庫債はともかく、5年の国民生活金融公庫はAA+格と3ノッチ格上であり、発行額も200億円と少ないのだが、国債対比の格付けはわずか2bpsの差となっている。政府系金融機関改革において、既発債については、十分な財務的対応が図られるはずなのであるが、具体内容が公表されておらず、徒に投資家に不安感を掻き立てている結果となっている。市場での資金調達を継続するのであれば、単なるIRに留まらず、より長期の視点での情報開示が不可欠なのであるのだが。
7月7日
★ 公募債新発 3銘柄 400億円(サムライ債を除く)
例年ならば、株主総会のピークシーズンが終了して、新しい四半期入りしたタイミングで大量起債の出る時期である。今年に限っては、日銀によるゼロ金利解除の動きを見つつの展開で、起債はわずかに3銘柄400億円に留まった。
条件決定したのは、関西電力とJR東日本という公益セクターの高格付け企業のみ。AA+(R&I)格の水準で、年限は10年から20年と長めである。金利のボラティリティが上昇していることを考慮してか、スプレッドの水準は、いずれも国債対比+20bps以上となった。一部の地方債を除いて、2週間ぶりの条件決定となったため、また、スプレッドも付き、クーポンの絶対水準が2%を大きく上回ったこともあって、消化は順調となった模様である。いずれの主幹事証券も、この第1四半期において無理な起債を強行して、募残を駆け込んでいるとされる証券ばかりであり、せめて新発では、在庫を増やしたくないと考えたのかもしれない。なお、スプレッドの拡大を夕張市の準用財政再建団体申請問題に求める報道が見かけられるが、今回の問題は地方債固有の問題であり、それを電力債等の普通社債にまで普遍するのは明らかな誤りである。

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