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社債BACKLOG 2007年4−6月
6月29日
★ 公募債新発 2銘柄300億円(サムライ債を除く)
3月決算企業の株主総会集中週である。商法・会社法の改正によって、特殊株主の居場所はほとんどなくなっているはずなのに、特定日(今年は28日)に集中するのhいかがなものかと思う。株主の方を向いていますと言うのなら、配当性向を語る前に分散開催を図るべきだ。決算処理等の日程については、既に何らの制約条件にもなっていないのに。
3月期以外の決算銘柄の2社債が登場した。真っ当なプライシングを行った電機メーカーについては、順調に消化。一方で、様々な事情から市場実勢から乖離して突っ込んだプライシングを行ったノンバンクは、起債閑散な中でも消化に苦戦する状況であった。社債の売れる条件としては、まず、発行条件であり、周辺環境はその次であるということを示す端的な例となった。
6月22日
★ 公募債新発 11銘柄1,700億円(サムライ債を除く)
株主総会シーズン前であるが、財投機関債や金利上昇を嫌って早めに調達する不動産セクターの動きで、起債市場は盛り上がる。サムライ債も続々と登場してくるし。
住友ゴム工業の2本立ては、前週のアサヒビールの2本立てと同様、国債対比のスプレッドでの起債であった。スワップとJGBのスプレッドが大きく開いているためもあるのだろうが、投資家としては望ましい方向性であろう。
6月15日
★ 公募債新発 9銘柄1,230億円(サムライ債を除く)
小ぶりの銘柄が多く、また、週末の中部電力債を除いて、大半が中期債という展開。金利上昇もあって、長期ゾーンは動きにくいか。もっとも、シティバンク等サムライ債の大量発行が目立っている。
アサヒビールの2本立ては、国債対比のスプレッドでの起債。最近、A+格程度までは、国債対比のプライシングが珍しくなりつつある。背景としては、国債とスワップとの間のスプレッドが拡大状況にあるからなのである。アサヒビールに続いて、翌週にはサッポロホールディングスの起債もは、噂されている。ビール各社ばかりで、起債市場が泡だらけにならねば良いが。
6月8日
★ 公募債新発 21銘柄4,720億円(サムライ債を除く)
財投機関債に加え、メーカーやサービス業によるロットの大きな起債が相次いだ。金利上昇懸念からの、駆け込みも少なくない。中期年限が目立っている。
本数はともかく、やたらと募集段階での増額が印象に残る週であった。これも間違いなく、金利上昇懸念の賜物である。ソフトバンク債2本立ては、計600億円程度の予定が700億円に増額された。日産自動車2本立ても計700億円の予定が、1,000億円の大台に乗った。石川島播磨重工業でも、長い7年債の方を増額している。ただし、いずれも格付けはA〜BBB格の中期債であり、金利上昇前に慌てて増額したというイメージが強い。
6月1日
★ 公募債新発 14銘柄2,600億円(サムライ債を除く)
電力債・ガス債に加えて、財投機関債・ノンバンク債といったところが、やや多めの起債。前週に引き続いて、超長期年限の債券が複数登場している。
ちなみに、日本高速道路保有・債務返済機構の40年財投機関債について、国債対比スプレッドが+30bpsと、前回債に比べて10bpsタイトニングしたという報道がある。最長期の国債が30年物しかないので、計測上はこういった結論になるかもしれないが、あくまでも30年物債長期国債対比のスプレッドということを注意しなければならない。即ち、今秋にも予定されている40年物国債を想定してみた場合、欧州の主要国のように超長期年限のイールドカーブが逆イールドになっている状況では、30年物国債対比のスプレッドが縮小したからと言って、本質的な国債対比の信用スプレッドは拡大しているかもしれないのである。逆イールド幅が拡大していた場合には、40年物国債(今は存在しないが、日本政府の40年物与信リスクを想定することは可能)対比の信用スプレッドは、拡大した可能性すらあるのだ。
5月25日
★ 公募債新発 12銘柄3,300億円(サムライ債を除く)
電力債とNTTサイトがまとまった量の起債を行い、また、超長期年限の銘柄も財投機関債を含め、多く見られた。株主総会シーズンが近づき、徐々に起債案件は減少するだろうという予想であるが、翌週もかなりの量が予定されている。
ひっそりと単独引受で、三洋信販が3年債250億円を募集している。消費者金融業に関する厳しい状況は引続いているが、2.05%というクーポンと3年という年限は、投資妙味を感じる投資家もいるだろう。ただし、BBB+(R&I)格という評価に象徴されているように、相応のリスクを覚悟しなければならないのであるが。
5月18日
★ 公募債新発 15銘柄4,042億円(サムライ債を除く)
電力債と財投機関債とで、計2,592億円と約3分の2を占める。前週に引き続いた傾向である。もっともオリックスの計800億円の起債等大型案件が多かったのも事実である。
この週の起債の中では、前週からマンデートを延長した東京電力の7年債及び10年債についてコメントすべきだろう。特に7年債は4月にも発行条件決定に持ち込めず、当初のマンデート期間を1週間延長しての取組みであった。10年債は、木曜日の比較的早い時間に想定条件に達して条件決定したものの、7年債については、なかなかスプレッドとレンジとを満たす水準まで、国債金利が下がらない。ついには、この後の日銀の福井総裁改憲を待つと翌日以降は条件決定ができないのでは、という午後遅くになって、7年ゾーンの国債金利が低下したのである。結局、1瞬しかなかったチャンスを、午後の値決めというまるで中部電力な無様さでも、遮二無二突き進んだ東京電力は流石であった。ただし、7年債も10年債も公称のスプレッドは償還タイミングを考慮に入れると、ややタイトであるが、それでも大きく突っ込んだとは見えない水準であった。無事に販売しようとするためには、これ以上のタイトニングは困難であったかもしれない。
5月11日
★ 公募債新発 11銘柄2,150億円(サムライ債を除く)
電力債と財投機関債を中心とした起債である。決算発表の最中には発行条件の決定ができても、株主総会シーズンには決定できないという企業行動には、やや不可解なものを感じる。単に、5月は年度始めの延長であるのに対し、6月は第一四半期末ということなのだろうか。
この週の起債の中で、日本高速道路保有・債務返済機構の財投機関債は、やや他の主幹事方式の起債とは異なる。入札方式で発行条件を決め、落札額が最多の日興シティが事務幹事を務めるものである。リーグテーブル等の主幹事実績金額には、含めないのが妥当であろう。中期の地方債や政府保証債にあるような、過度な突っ込みは見られなかったものの、手数料吐き出しベースだと、国債対比+10bps程度の発行条件となった。結局、相場の変動は多少あったものの、この週に条件決定した高格付け10年債は、JR東海・関西電力・公営企業金融公庫を含め、すべて1.78%クーポンで条件決定しており、入札方式の採用は、応札した証券会社にとっても、単に労力の無駄といった感が強い。
5月4日
★ 公募債新発 なし(サムライ債を除く)
4月27日
★ 公募債新発 7銘柄1,180億円(サムライ債を除く)
GWを前にして、起債ペースは鈍化。払い込みが長期の休暇を挟むと、確かに発行体はローンチを躊躇し、投資家は購入を手控えうる傾向が強い。また、事業会社を中心として決算発表が始まっており、タイミングとしては双方とも動き辛いのである。
この週の起債の中で、今後の試金石となるのは、日本エスコンの3年債であろう。30億円という小額の公募債発行であり、主幹事証券の単独引受案件ということもあって、二度とお目にかかれないだろう銘柄である。BBB−(JCR)格と、市場参加者の認識としては、まさに最低ギリギリ水準であり、業種もマンション分譲とくれば、今でこそ大都市圏の地価上昇で業績が良くとも、今後の金利上昇等を考えると、決して将来の財務状況は薔薇色に見ることができない。スワップ対比+220bpsというスプレッドは、3月のスルガコーポレーション(JCR同格付け)の3年債(発行額100億円)の同対比+185bpsを上回り、今年に入っての最高水準である。結果、3年債ながらクーポンが3%を上回っているのである。
4月20日
★ 公募債新発 15銘柄4,950億円(サムライ債を除く)
前週に引続き、年度始めの起債ラッシュである。特に、この週は大型案件が相次いでいる。電力債は東京電力がタイミングを逸して登場できなかったが、銀行社債が劣後含みで2,200億円、財投機関債が超長期年限ばかりで1,350億円、ノンバンク社債が900億円、総合商社債が200億円といつものセクターが、大盤振る舞いである。
みずほコーポレート銀行が、金融債代替の四半期定例で5年債を発行するようになって、ちょうど1年である。今回も1,500億円の条件決定であった。また、みずほ銀行が劣後特約付きで10年債及び20年債を合計700億円を決定している。両行で2,200億円の調達というのは、主幹事のみずほ証券としては良い実績稼ぎであるが、ややタイミングの工夫があってしかるべきではなかったろうか。「みずほ」は、もう食傷気味の投資家が多いのではないか。
4月13日
★ 公募債新発 22銘柄4,130億円(サムライ債を除く)
金融政策決定会合で政策変更がないことを確認してから、どっと条件決定の嵐が吹いた週であった。電力債こそないものの、銀行社債・財投機関債・ノンバンク社債・総合商社債・鉄道社債とレギュラー・セクターが入り乱れての登場である。その中に、不動産やメーカーが紛れ込んでいる。
三菱東京UFJ銀行が、前年秋以来の社債発行である。金融庁の処分等もあって、四半期定例起債が崩れたものであるが、金融政策変更の状況を見極めようとしていた要素もあろう。10年債・20年債は発行量も少なく問題ないし、5年債はかつての金融債後継でもあって定例起債の常連であって、自己資本比率規制対応の地方金融機関をはじめ、購入する投資家は多い。追随した三井住友銀行債も、格付け差があるにもかかわらず、5年債の国債対比スプレッドは同水準。翌週に登場予定のみずほコーポレート銀行債も、結局、格付け差を無視して、同様の水準になるものと想像される。
4月6日
★ 公募債新発 7銘柄1,500億円(サムライ債を除く)
新年度入りした起債市場は、長期国債の入札・地方債の条件決定を経て、週後半から活発化。電力債700億円や財投機関債300億円といった格付けの高い銘柄が中心の展開である。
国民生活金融公庫は、政府系金融機関改革によって消滅する運命とは言え、既存の債務については保全される予定であるし、ましてや2年債については、すぐに償還するために、将来に政府系金融機関改革が迷走しても、大きな影響があるとは考え難い。投資ホライズンを考えても、今回の2年債はなかなか魅力的な銘柄である。クーポンが0.91%と、この週に集中した10年公益事業債(中国電力・九州電力・JR東日本)の1.81%の半分を越えているのである。

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